丹波OB大学で地域医療に関する講演をさせていただきました。
丹波医療再生ネットワークの会員さんが「医療崩壊って何?」
その後「住民として出来ること」と題して守る会が発表をしました。
受講生からの意見や質問を抜粋・紹介いたします。
(質問)
再生ネットや守る会の取り組みは素晴らしいと思うが、
そもそも医療問題は行政が解決すべきことではないのか?
(回答)
確かにそうですが、私たちは住民として出来ることをするしかないのです。
行政に私たちの意志を伝え、行政を動かすには、選挙で医療問題に理解のある候補者に投票しましょう。まわりくどい方法ですが。
(質問)
柏原病院など丹波の病院がそのような事態になっていて驚いた。
もっと病院は地域に現状を伝える努力をしたらいいのに。
(回答)
病院やお医者さんは立場上、苦しいなどと言いにくいものです。
しかし小児科の和久先生は違いました。退職の意志を伝え、それを丹波新聞の記者さんが記事にして私たちに知らせてくれました。だからこそ守る会が生まれたのです。
私たちが地域医療を守るために行動を起こすには、まず現状を知らなければならないと思います。
(質問)
新研修医制度が原因で、今のような事態になったのなら、また前のような制度に戻したらどうか?そうしたら強制的に地方にも医師が来るのではないか?
(回答)
そうなると今度は医師になろうと思う人がいなくなってしまうかもしれませんね・・・。
(質問)
私立病院と公立病院は給料面など違いがあるのか?
(回答)
公立病院の給与や労働条件などは条例などで決められており、私立病院のように自由に設定できないんです。
(意見)
柏原病院小児科は 守る会の活動などのお陰で持ちこたえているが、他の科をどうにかしなければ、我々年配のものは安心して暮らせない。
我々のこれまでの行動が医療崩壊の原因になっていたとしたら、おそらくなっているのだろうが、何らかの行動を起こさなければならないと思う。
(意見)
病院はもっと開けっ広げに情報を出して住民がどうすればよいか分かるようにしてほしい。
例えば小児科はコンビニ受診を控えることで改善に繋がったが内科でも同じなのか?
患者が減れば経営がうまくいかないのではないか?
我々は受診すべきか控えるべきか病院の考えを聞かせてほしい。
でないと身動きがとれない。
(意見)
今日の話はこんな少人数で聞くのはもったいないような内容だった。
ぜひ全体会でもこのような機会を設けてほしい。
私は後ろのほうで傍聴していたのですが、地域の人たちの率直な意見や感想、そして素朴な疑問などを知ることができ、とても参考になりました。
まずは知ること・知らせることの重要性をひしひしと感じました。
このような少人数での勉強会&座談会を数多くこなすことが、医療問題を伝えたり考えたりするうえで大切なことなのかなと思いました。
草の根的ではありますがそれが一番効果的で確実な方法のような気がします。